文楽で見る近松の原作もの、必ずしもおもしろくない。むしろ近松より後世の俗輩作家によって勝手気ままに改作されたもののほうが、かえっておもしろい実例のあるのは皮肉だ。 今月の文楽座では近松の「天網島」の全編をほとんど原作に近く上演した。しかしそ…
「伊賀越道中双六」 鴈治郎、仁左衛門と顔をあわせたほか出演俳優全部が全部、大阪役者であることは、なんとしてもよかった。もちろん大阪役者だからいいといっているわけでない。上方狂言上演での上方役者の純性がまもられていることがいいのである。序幕の…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。